素直な気持ち
| どうしてあなたは私にあんなことを・・・ 函館山からの帰り道、ほのかの心の中ではこの言葉だけが繰り返され、 気持ちは沈んでいく一方だった。いつもと様子が違うことを察し、 家の人も心配して声をかけてくれた。けれど上の空で、ろくに返事もせず 自分の部屋に行ってしまった。 あなただけは他のの男の子とは違うと思ってたのに・・・ 何も考えられない、一人になりたい 悲痛なつぶやきはやまず、ほのか自身をさらに苦しめていった。 涙も出てこないほどほのかの心は傷ついていた。 胸がいっぱいになり、クッションを強く抱きしめていた。 それぐらいしかできなかった。 翌日、ほのかは家の人の心配も耳にせず、一人冬の別荘へと出かけていった。 あそこなら一人になれる、そんな単純な考えであったが、 そのときのほのかには十分な理由だった。 別荘に着くと、北の冬の海が迎えてくれた。 波の音が、私を包んでくれる それに、きれい・・・冬の海ってこんなに真っ白だったんだ 今までは暗くて、冷たくて、怖い印象しかなかったけど・・・ どうしてこんなに白いのかな それからはずっと海のことばかり考えていた。 窓の外に見える海は、夜の闇の中でもその白さを見せていた。 気が付くと、いつのまにか眠っていたらしく、窓からは薄く日が射していた。 目覚めたほのかには、もう迷いが消えていたようだった。 ねぇ、私夢を見たの、未来の夢 街も私もかわっていて、あなたもかわっていた でもね、一目であなただってわかったの 時が過ぎてもかわらないものを、あなたの中に見つけられたから 私にもわけてくれたあの輝きを あなたにここに来て欲しい、 私に素直な気持ちを思い出させてくれたこの海に ここで仲直りがしたいな この素直な気持ちのままで |
〜 Penpen2さんあとがき〜
| センチ1のほのかについて書こうとしたら、 ずいぶん場面が限定されてしまい、わかりにくい文章になったかもしれません。 そのようなときにはセンチ1をPLAYして下さるといいかもしれません。 読んでいただけた方、感想をいただけましたら光栄です。 |
| 今日のお話はふとした喧嘩、いさかいの話ですか。 でも、恋も長く続くと、ひとつやふたつはいさかいもあるもんですよ。 逆に、全く波風の立たない鏡のような水面(みなも)よりは、少しくらいは 風や波の立っていたほうが人生、面白いものです。恋愛もそうですね。 今日の喧嘩やいさかいも、明日にはなにかの糧となることでしょう。 ほのかも、こうやって毎日少しずつ成長してゆくのですね。 Penpen2さんお書きになられる小説は、心に残り、染み渡る読後の心地が 魅力的ですね。 |
