誕生日記念小説 シリーズ「とある休日」
第1話「山本るりか」





pi pi pi pi pi……



「……う〜ん……。」



pi pi pi pi pi……



「……あと5ふん〜……。」



pi pi pi pi pi……カチッ



「……はちじぃ〜……い!?」


がばっ


「遅刻だぁ〜〜!!!」

私は思いっきりふとんを跳ね除けた。


















誕生日記念小説 シリーズ「とある休日」
第1話「山本るりか」




















……と、私はちょっとだけ冷静になってカレンダーを見る。


…………なんだ、日曜じゃない。


そう思うと、再び睡魔が……




















……襲ってこなかった。

昨日寝付くのが早かったから、よく寝たわけで、
身体はすこぶる調子がいい。

私は立ち上がって、「うーん」と伸びをして、リビングへ移動する。

リビングには、仕事を終えて帰ってきたお父さんが、朝ご飯を食べていた。

「おっ、るりか、おはよう。」
「おはよう、お父さん。お疲れ様。」

父さんは仕事の関係で朝に帰ってくることが多い。
しかも、出勤したのは昨日の朝だから、丸1日仕事している。

「珍しいな、こんな時間に。」
「起きちゃったのよ……」
「さしずめ、平日と勘違いしたんだろ?」
「へへっ……当たり。」

やがて、母さんが朝食を運んできてくれた。
私はお茶碗にご飯をよそう。

「いっただきま〜す!」

メニューは御飯に味噌汁、目玉焼きにウィンナーと、日本の朝食だ。

朝ご飯を食べながら、今日は何をしようと考える。
バイトは昌宏が行ってるから、私は休みなわけで……。

……てゆか、昌宏が日曜にバイトにいくことが珍しいわ……。
大抵昌宏は日曜デートに行くから、私がシフト入っているのに……。

ぼけーっとそんなことを考えながらも、箸は止まることはなく、
いつのまにか全て食べ終わってしまった。

「ごちそうさま。」

顔の前で手を合わせて、私は使った食器を流しへ持っていく。
母さんは既に洗濯を始めているので、私が食器を洗う。

私は洗い物はお湯でやることにしている。

冬場には躊躇わずお湯を使うけど、
夏場のように暑いときは、極力使いたくないのよね……。

「ふえ〜……終わったぁ。」
と呟き、私は自分の部屋へと戻った。

何もすることがないので、手近にあった雑誌やらマンガを読みあさる。
しばらくすると、私の意識は夢の世界へと連れて行かれたのであった。






























「…………んっ…。」

ふと目を覚ますと、時計の短針は4を指していた。
どうやら、しっかりと寝ていたみたい。

「……あぁ、休み無駄にしたぁ……。」

と、自分の部屋でぼやいた。












『ははっ!それは困ったね。』
「もうっ!笑い事じゃないよぉ!」

夜、今日のことを東京の『友達』に話したら、思いっきり笑われた。

『でも、たまにはそんな休みもいいと思うよ?』
「何でぇ?」
『だって、るりかは夜もバイトしているでしょ?眠らないと体力回復しないから
ね。』
「ご心配なく。人間、1時間半眠れば大丈夫なのよ。」
『まぁ、それはそうだけどね……でも、無理するなよ。』
「わっかりましたぁ〜」
『それじゃ、またね。』
「うん、おやすみ。」

ピッ

「……ありがと。」
電話を切ってから、『友達』に向かって呟いた。
なんだかんだいっても、私のことを心配してくれる彼を、私は大切に思っている。

「さってと!それじゃ寝ようかな。」


私は早々とベッドへ入り、電気を消した。

今日はゆっくり休んだから、明日からまた頑張るぞ!



<Story Over>





榊 晶さんあとがき

あとがき


というわけで、お読みいただきありがとうございます。
いよいよ誕生日記念小説も2巡目になりました。

2巡目は「とある休日」というシリーズ(テーマ)で、お送りしたいと思います。

第1回目の「るりか」は「寝てよう日」な休日でした。
るりかにはたまにはこんな休みを過ごしてもらいたいなぁ……と思います。

それでは、来月の 第2話「綾崎若菜」 でお会いしましょう。

それでは。

2001年8月22日
榊 晶拝










たまにはこんな休日を過ごすのも良いですね。





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