シリーズ「とある休日」 第4話 松岡千恵




「千恵ぇ〜、そっちは終わった?」
「ああ、あたしは持っていくものが少ないからね。」
「うへぇ……こっちは本とかが片付かない」
「頑張って!コーヒーいれたげるから。」
「ありがとう。」


私は立ちあがって、キッチンへと向かう。
彼へコーヒーを入れてあげるために。








































「はいっ、コーヒーお待たせ。」
「ありがと。」

マグカップに入れたコーヒーを一口すする彼は、すこし表情が和らいだ。

「……ふぅ、やっぱり千恵の入れるコーヒーは美味いよ。」
「お世辞言っても手伝わないよ。」

そういうと、彼は苦笑いをした。

「ほら、せっかくの日曜が片付けで終わっちゃうよ。」
「は〜い……」

そう返事すると彼は再び片付けに取りかかった。



















結局、あたしも手伝って夕方前には、ほとんどの荷物を段ボールの中に収めた。
今残っているのは、今晩使うふとんとまくらくらいだ。
明日にはすべて新居へと送り、この部屋を引き払うからだ。

「片付けも終わったことだし、夕飯を食べにいこうか。」
彼が伸びをしながらあたしに提案した。
「賛成〜。」

結局、あたし達は近くのファミレスに入ることになった。

「この店にも来ることはなくなるんだなぁ・・・・・・。」
ふと店内を見回し、彼が一人ごちた。

「そうだね、少なくはなるけどね。」
「その分、千恵には頑張ってもらうとするか。」
「何言ってんだよ、あんたもいっしょにやるの!」
「あはは・・・・・・やっぱり?」
「当然だろ?」

と、彼と他愛のない話しで盛りあがる。

そのうち、料理が運ばれて、二人で楽しく食べた。


















食事も終わり、コーヒーを飲みながら一息つき、
ふと、あたしは彼にたずねた。

「ねぇ・・・・・・覚えてる?あたしが告白したときのこと。」
「あぁ、覚えてるよ。」

そういうと、彼は目を細めた。

「一言だけ『あなたに会いたい。』って書いてあった手紙をもらったのが発端だよ
ね。」
「うん。」
「千恵に会いにいくうちに、もしかしたら手紙は千恵が書いたんじゃないかって思っ
たんだ。」
「うん。」
「・・・・・・違っていたらどうしよう……って思って、結局聞き出せなかったけ
ど。」
「・・・・・・うん。」
「あの歌を聞いて、確信したんだ。あの手紙は千恵が書いたって・・・・・・。」
「うん。」

あたしは彼の言葉に肯くだけ。

「もう一度言うよ。

























僕は・・・・・・
































千恵が好きだ。」




















「・・・・・・うん。」






それで十分だった。








「あたしも・・・・・・大好きだよ。」


<Story Over>





〜 榊 晶さんあとがき〜

あとがき
とある休日第4話をお送りしました。

そろそろ限界にきているのでしょうか……。

来月はいよいよ優の登場です!
・・・・・・さて、何書こうかな・・・・・・。 (爆)

2001年11月23日
榊 晶拝




〜今日のお話〜

私も子供のころによく引越しを経験しましたが、良い思い出は持っていません。
やっぱり、友達と別れなければならないのは辛いですよね。
でも、こちらの二人には素敵な未来が待っているようですね♪



(2001/11/23)




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